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福島第一、3号機で燃料デブリ取り出しに向け水中遊泳式装置をPCV内に導入

2017年5月26日

水中遊泳式遠隔調査装置ⓒ東京電力

 東京電力は5月25日、福島第一原子力発電所廃止措置の進捗状況を発表した。
 燃料デブリ取り出しに向けて、3月に自走式調査装置による原子炉格納容器(PCV)内部調査を実施した1号機では、4月6日までに2回の堆積物サンプリングが行われ、簡易蛍光X線分析の結果、炉内構造物や保温材のステンレス鋼に含まれる鉄やニッケル、塗装に含まれる亜鉛、遮へい材に含まれる鉛など、元々PCV内に存在していた元素が確認された。さらに、主な放射性核種として、ウランが確認されているが、自然界にも存在することから、燃料デブリの一部としては断定できず、同社では今後、さらに詳細分析を進めるとしている。
 また、1、2号機と比べPCV内の水位が高くペデスタル(原子炉圧力容器下)内部にアクセスしやすい「X-6ペネトレーション」貫通部が水没している3号機では、今夏、を用いたPCV内部調査を実施することとしている。同機では、燃料デブリの位置把握に向け、宇宙線ミュオン透過法による測定を5月初旬より開始した。
 福島第一廃止措置中長期ロードマップでは、今夏にも号機ごとの燃料デブリ取り出し方針を決定することとされている。東京電力が5月22日に原子力規制委員会の専門家検討会に報告したところによると、これまではPCV内の大まかな状況確認を実施してきたが、2018年度以降は、燃料デブリの形態・分布状況など、燃料デブリ取り出し工法や作業時の安全措置に向け直接的に必要な情報収集に努めていく計画だ。
 この他、労働環境関係で、福島第一原子力発電所の敷地内に救急搬送用のヘリポートが5月9日より運用を開始した。これにより、従来(双葉町郡山海岸または福島第二原子力発電所からドクターヘリで搬送)に比べ、外部医療機関の処置を要する重症者の搬送がより速やかにできるようになった。