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仏で建設中のフラマンビル3号機が2018年第4四半期末に起動へ

2017年10月11日

©EDF

 フランスで全58基の原子力発電所を所有・運転するフランス電力(EDF)は10月9日、同国初の第3世代設計「欧州加圧水型炉(EPR)」として建設中のフラマンビル原子力発電所3号機(FL3)(160万kW級PWR)(=写真)が2018年第4四半期末に起動する見通しになったと発表した。
 2007年12月に本格着工した同炉は当初、2012年の完成を予定していたが、土木エンジニアリング作業の見直しや建設現場での死亡事故、福島第一原子力発電所事故にともなう包括的安全審査等により、完成スケジュールは再三繰り延べられた。また、2015年4月にアレバ社傘下のクルーゾー・フォージ社製原子炉容器(RV)で上蓋と下鏡の鋼材組成に異常が認められ、EDFは仏原子力安全規制当局(ASN)の指示に従って非破壊検査などの詳細試験を実施。結果報告を分析したASNは今年6月末、下鏡では定期検査の実施回数追加、上蓋については2024年の取り替えを義務付けた上で「あらゆる運転状況下において、これらのパーツの機械的特性は適切である」と結論付けていた。FL3では現在、2015年9月に再設定されたスケジュール通り、今年の第1四半期にすべての系統が正常に機能することを確認するシステム性能試験を開始。2018年の燃料装荷と起動に向けて、さまざまな試験を継続していく考えだ。

 EDFの発表によると、建設現場ではこの夏にRVのフラッシング試験が完了し、新たに2段階の性能試験の準備作業を行っているところ。12月後半に開始予定の冷態機能試験では、数多くの試験の1つとして1次系の圧力を通常より高い240バール以上に設定して水密性試験が行われる。その後は2018年7月から温態機能試験に移行する計画で、圧力や温度など通常運転と同じ条件下で機器の性能を実証することになる。これらの作業には、EDFとその他企業から1,000人以上のエンジニアと技術者を動員。建設プロジェクト全体のコストは、2015年価格で105億ユーロ(約1兆3,900億円)にのぼると説明している。