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COP23に「Nuclear for Climate」ブースを共同出展

2017年11月8日

 南太平洋の島国フィジーが初めて議長国を担う、国連気候変動枠組条約第23回締約国会議(COP23)が11月6日にドイツ・ボンで開幕した。2016年11月にモロッコ・マラケシュで開催されたCOP22では、2018年までに世界全体の平均気温の上昇を産業革命前と比べて2度C未満に抑える目標が掲げられたパリ協定を実施していくにあたっての細則、通称「ルールブック」の策定を目指すことが決まった。今回のCOP23では、11月6日から11月17日の日程でルールブック策定に向けた交渉が進められている。

N4Cブースの様子

 原産協会は、気候変動における原子力の重要性の理解活動を展開するイニシアティヴである「Nuclear for Climate(N4C)」の枠組みのもと、米原子力エネルギー協会(NEI)、カナダ原子力産業協会、欧州原子力産業会議連合(FORATOM)等と協力してブースを出展している。ブース運営は原子力産業界の若手が中心に行っており、「原子力は解決策の一部である」をブースコンセプトに、原子力発電が再生可能エネルギーと同様に低炭素の電源であり、低炭素社会の実現に向けて重要な役割を果たしていることを積極的にアピールしている。

 N4Cブースは、台湾メディアの取材を受ける等注目を集め、多くの参加者が訪問している。訪問者からは、「原子力発電は本当に安全なのか?」、「アフリカのような開発途上国でも原子力発電の導入は可能なのか?」、「なぜドイツは脱原発をしたのか?」等の質問があり、活発な情報交換が行われている。

欧州原子力学会等が開催したサイド・イベントの様子

 COP23の二日目の7日には、欧州原子力学会の若手が中心になり「原子力は気候変動の解決策の一部となるか?」と題したサイド・イベントをトルコ・パビリオンで開催し、会場いっぱいの参加者と活発な意見交換が行われた。会場からは「放射性廃棄物の問題をどう考えているのか?」、「原子力発電は人体に悪影響を及ぼしているのではないか?」、「感情的ではない事実に基づいて理性的な議論が必要ではないか」等の意見・質問があり、会場の参加者同士で白熱した意見が交わされる一幕もあった。

 COPのような原子力に関して様々な考えを有する人々が参加している場で、低炭素社会の実現というコンセンサスのもと、原子力発電が果たしうる役割について広くステークホルダーとコミュニケーションをとることの重要性はますます高まっている。

【国際部 上田欽一 特派員】