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新たなエネルギー基本計画の素案示される、2050年を見据え30年ミックスの「確実な実施」

2018年5月16日

 総合資源エネルギー調査会の基本政策分科会(分科会長=坂根正弘・小松製作所相談役)は5月16日、新たなエネルギー基本計画の素案を示し議論した。2014年策定の現行計画を踏まえた2030年のエネルギーミックス(電源構成で、再エネ22~24%、原子力22~20%、LNG27%、石炭26%、石油3%)の実現に加え、地球温暖化問題や化石資源枯渇など、超長期的な視点から、2050年を見据えたシナリオ設計を合わせた構成となっている。
 素案では、2030年エネルギーミックスについて、「既存のインフラ・技術・人材を総合的に勘案し、相応の蓋然性を持って示された見通し」と、その重要性を再認識する一方、現状では「道半ばの状況」とみて、エネルギー源ごとの施策の深掘り・対応強化により、「確実な実施を目指す」としている。原子力については、「長期的なエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源」と位置付けられ、2030年エネルギーミックスにおける電源構成比率の実現を目指し必要な対応を着実に進めるものと明記された。
 また、2030年に向けた政策対応として、「原子力政策の再構築」とする項目で、福島の復興・再生、不断の安全性向上と安定的な事業環境の確立、バックエンド問題の解決に向けた取組などについて詳しく述べている。
 さらに、2050年に向けては、技術革新の可能性と不確実性、情勢変化の不透明性が伴い、蓋然性を持った予測が困難との考えから、「あらゆる選択肢を追求する『エネルギー転換・脱炭素化を目指した全方位での野心的な複線シナリオ』」を採り入れることとしている。シナリオ設計に際しては、「科学的レビューメカニズム」を構築するとしており、これに関して、委員からは、早急な仕組み作り、国際社会との連携の必要性など、多くの意見があった。
 今回会合で示されたエネルギー基本計画素案は、委員からの意見を踏まえ修文の後、パブリックコメントに付され、今夏にも最終案の取りまとめとなる見通しだ。