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規制委、東海第二が新規制基準に適合との審査書案を取りまとめ

2018年7月4日

 原子力規制委員会は7月4日、日本原子力発電(原電)東海第二発電所が新規制基準に適合しているとする審査書案を取りまとめた。BWRの原子力発電プラントでは、2017年12月に原子炉設置変更許可に至った東京電力柏崎刈羽6、7号機に続き3基目となる。今後、意見公募を経て正式決定となる。

「鋼管杭鉄筋コンクリート防潮壁」のイメージ(原電発表資料より引用)

 津波防護で、原電は2014年5月の審査申請当初、盛土式の防潮堤を設計していたが、繰り返しの襲来を想定した遡上波に対する浸水防止や、耐震裕度向上のため、地震・津波荷重に耐える大口径で肉厚の鋼管杭を岩盤に支持させ、上部構造は鉄筋コンクリートを被覆した「鋼管杭鉄筋コンクリート防潮壁」に変更した。審査では、こうした耐津波設計方針について、設備の強度や止水対策の多重化などを確認したとしている。
 また、太平洋側で特徴的な高い津波水位を考慮した事故想定として、「津波浸水による最終ヒートシンク喪失」(基準津波を超えて敷地に遡上する津波により、海水を取水する機能、全交流動力電源が喪失する。敷地内に津波漂流物が散乱する可能性もある)を追加して、原電に検討を求めたところ、審査を通じて炉心損傷防止対策の有効性が確認された。
 規制委員会は今後、審査書案について、経済産業大臣に意見照会を行うが、東京電力が原電に対し資金支援を行う意向を示していることに関しても合わせて見解を求める。
 東海第二発電所は、2011年3月の東日本大震災に伴い停止しているが、再稼働するには、40年の運転期間満了となる11月末までに、運転期間延長審査や工事計画認可の合格が必要となるほか、地元との協定に基づき、茨城県と、立地する東海村を含めた6市村の了解を得なければならない。