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「原子力人材育成ネットワーク」実務段階人材育成分科会活動の紹介

2017年11月22日

原子力人材育成・確保に向けて産学官が相互協力を図る「原子力人材育成ネットワーク」活動の一つである実務段階人材育成分科会では、産業界(電力会社、メーカーなど)の実務者を対象とした原子力人材育成に関する情報提供、研修等の開催支援などを目的に年4回の分科会を開催しています。今回は11月2日に開催され、航空業界の安全啓発の取組みについて学ぶことを目的としてJAL安全啓発センターを見学しました。

1985年8月12日に発生したJAL123便墜落事故(通称 御巣鷹山事故。以下、事故)の教訓を 事故を経験していない若い社員へ伝えるとともに、安全運航の重要性を再確認する社員教育の場としてJAL安全啓発センター(以下、センター)は2006年4月に開設されました。会社合併前の東亜国内航空時代を含め、JALはこれまで乗客死亡事故7件、社員単独事故10件で、計855名が犠牲になっています。これらを含め、亡くなった乗客の尊い生命の上に会社が成り立っていることを社員に叩き込んでいるとのことです。

事故後、3年かけてJALグループ全員の3万2千人に安全教育を行なったとのことで、現在、事故関連での教育は、新入社員(1泊2日)、管理職昇格時の2回行なっているそうです。事故現場の訪問も行っており、これまでに900人が現地を訪れています。遺族の話を直接またはビデオでうかがうこともしていいます。事故の教訓を引き継ぐ上で、現地、現場、現人(げんにん)の三現主義が大事であるとの外部有識者の指摘を踏まえ、センターでは、事故機の機体の重要部分(圧力隔壁、垂直尾翼、ボイスレコーダー等)を回収し、そのまま展示していました。また、墜落までの32分間にわたり機体が迷走したが、その間に乗客が書きとめたメモ等も展示していました。

参加した実務段階人材育成分科会メンバーからは、「目の前に現物があるというのはインパクトが違いました。」「自社における事故事例というのは、他社が起こしたもの以上により当事者意識が持ちやすいものであり、そのような意識を社として継続して後世に受け継ぐ姿勢は参考にする必要がある。また、それらを自分たちだけで共有するのではなく、部外者からも見える形で公開することによって、必然的に安全に対する意識を外部から監視されているような状況となり、今後も継続的に社としての安全意識を持ち続ける良い例ではないかと感じた。」といった感想と共に、今回の事例を自社に持ち帰り今後の社員教育の参考にしたいとの声が聞かれました。

※JAL安全啓発センター内は撮影禁止であるため、
 センターのあるビル名標の写真

お問い合わせ先:人材育成部 TEL:03-6256-9315(直通)

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