シェドロビツキー アトムエネルゴプロム社副社長、第41回原産年次大会で講演(2008.4.15)

平成20年5月1日
日本原子力産業協会
国際部

0301rev-s ロシアの民需用原子力産業部門を統括するアトムエネルゴプロム社(AEP)のピョートル・シェドロビツキー副社長は平成20年(2008年)4月15日、第41回原産年次大会(於東京)に出席、「アトムエネルゴプロム-その戦略的ビジョン」と題する講演を行いました。
 シェドロビツキー副社長は、講演の中で、ロシア国内及び世界の原子力・エネルギー状況と、ロシアの原子力産業の国際展開への取り組みを紹介しました。ロシアは、発電に占めるガスの割合を縮小し原子力開発を促進する方針で、そのため、2014年迄は年間1~2基、2015年以降は年間3~4基の原子力発電所を運開させ、全発電量に占める原子力の割合を現在の16%から25%以上に拡大する計画です。

 現在、世界的には原子力ルネッサンスが言われていますが、シェドロビツキー副社長は、「CO2排出問題や燃料市場の危機的状況を考慮すると、現在の予測以上に原子力発電を拡大する必要がある」と強調、「特にアジア・太平洋地域では、原子力の需要の急拡大が見込まれ、ロシアの原子力産業の活躍が望まれる」と述べました。シェドロビツキー副社長は、AEPが統括している原子力発電、燃料サイクル、原子力エンジニアリングの3部門の品質、機能等を向上させて、国際市場で積極的に活躍していく決意を表明しました。
 4月16日のパネルセッション「世界の原子力ルネッサンスは本物か」には、ロシア原子力庁のイーゴリ・レシュコフ長官補佐官が出席し、原子炉設計の国際的相互認証制度の構築を訴えました。
 シェドロビツキー副社長、レシュコフ長官補佐官の他にテネックス社のグリゴリエフ社長等を含むロシアの代表団は、年次大会期間中に、当協会の服部理事長等と懇談し、日ロ政府間原子力協定が早期に締結され、両国の原子力産業のビジネス交流が一層発展・拡大することへの希望を表明しました。

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