服部理事長、ボロフコフ・ロシア政府官房副長官らと懇談(2009.7.30)

 当協会の服部理事長は、平成21年6月18日、国際熱核融合実験炉(ITER)計画を推進するITER機構の第4回理事会に出席したボロフコフ・ロシア政府官房副長官およびベリホフ・クルチャトフ研究所総裁と懇談しました。

 日ロ原子力協力協定が前月に締結されたこともあり、日ロ協力や夫々の原子力開発状況等について話が弾みました。燃料サイクル関係(濃縮、再処理等)は、ロシアが進んでいること、一方、設計、建設、自動化等では日本が進んでおり、ロシアが関心を持っていることなどが紹介され、今後、関係機関間で具体的な交渉が進められるとの期待が述べられました。服部理事長は、日ロの原子力協力・ビジネスについて、長期的な関係、相互互恵的な関係になることが望まれると強調しました。

 服部理事長は、「昨年6月、初訪ロとしてATOMCON2008国際会議に参加した。今年も5月にATOMEXPO2009国際会議に参加し、ロシアの産業界幹部と直接あって意見交換し、現場の施設も見学した。こうした繋がりが大切である」、「秋には、濃縮と燃料加工施設を視察する原産協会代表団を派遣する予定である」、「今度はロシアから日本に来てもらい日本の工場見学と産業界との会話をしてもらいたい」と述べました。これに対して、ボロフコフ副長官は、ロスアトムの幹部に伝えておくと答えました。

 原子力ルネサンス時代を迎えて、新規導入国への対応について、ベリホフ総裁は、「核不拡散についてきちんと対応する必要がある。また、チェルノブイリのような事故が起きてはいけない。3Sの確保の他にも、単独で原子力市場を独占しようと思わないシステムが必要であろう」と述べました。

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