[JAIF] 第39回原産年次大会の総括

第39回原産年次大会の総括

日本原子力産業協会は、2006年4月26日(水)〜28日(金)の3日間にわたり、「わが国の原子力産業の基盤強化と再活性化──未来のために、今なすべきこと」を基調テーマとして、第39回原産年次大会を神奈川県横浜市で開催した。国内外の政府、自治体、研究開発機関、電力、メーカーなどの原子力関係機関、大学、一般市民など、22カ国・地域、3国際機関から約850名が参加した。

原産年次大会は、エネルギー・原子力の開発利用上の重要な問題について、重要課題とその解決策を見出すための指針を得るとともに、原子力研究開発利用の進め方について広く社会の理解促進に寄与することを目的として、原子力分野に携わる関係者のみでなく一般市民を含めた各分野の方々が参加し、原子力の喫緊の課題、将来展望などについて、意見の発表や討論を行ってきた。

エネルギーの安定確保と地球温暖化防止を両立させていくことは、わが国のみならず世界の今後の最重要課題であり、この解決に向けてもっとも効果的な貢献をなしうるエネルギー源は原子力のほかにない。わが国は、昨年10月に閣議決定された「原子力政策大綱」を踏まえ、エネルギー分野以外の利用を含め、官民協力のもと原子力研究開発利用の推進に取り組まなければならないところである。

本年4月1日に発足した日本原子力産業協会は、原子力利用に関わる多岐にわたる民間産業界の中核として、会員各位の積極的な参画のもとに、直面する課題の解決に向けて主体的に行動を起こすことが必要と考える。

このような状況で開催した今大会では、わが国の原子力産業の現状をレビューし、その新たな飛躍に向けての取り組みについて考えた。講演とパネル討論を通じて、原子力が再評価されダイナミックな動きを見せる海外の事情にも注目しながら、世界最高水準の安全確保と規制・検査のあり方、原子力の多様なポテンシャルを引き出すための構想やアイデアなど、来るべきわが国の原子力の再活性化を展望した意見の発表と討論を行い、原子力関係者の間で関心の高い事案をめぐる議論の中から重要な意見が発信された。

今大会での議論が、本格的な原子力ルネッサンスの波をわが国にもたらすきっかけとなることを期待する。


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