ポーランド経済省カミエンスキー原子力エネルギー局長との懇談

 ポーランド経済省のカミエンスキー原子力エネルギー局長を団長とする一行が、日本のエネルギー関係諸機関との意見交換を目的に来日。4月1日には当協会を訪問し、服部理事長他と懇談しました。

右手前がカミエンスキー原子力エネルギー局長
 冒頭、カミエンスキー氏は、ポーランドでは1986年のチェルノブイリ事故後、初号機建設の計画が頓挫したが、本年1月13日に、エネルギー需要の高まりから、2020年までに2基の原発を運転させることとを首相が発表し、このため今回の訪問で、人材育成、導入原子炉技術、PAの進め方等について意見交換をしたいと述べました。またポーランドも地震国であり、今後日本の優れた耐震技術から多くを学びたいと表明しました。

 これに対し、服部理事長は、原子力はシステムとして広範囲な分野での人材育成が求められること、ポーランドには、造船技術等で基礎的な人材の層はあるが、原子力を導入にあたり、管理者から作業員にいたるまですべての層にいかにセーフティ・カルチャーを浸透させるかが重要であることを指摘し、その一例として、当協会の安全憲章を紹介しました。

 また導入する原子力の技術の選択については、実証され成熟した技術を採用すべきこと、PAにおいては、透明性が大原則であり、原子力の安全性についてはリスクの概念を理解してもらう必要があること、さらに、原子力の平和利用を進める上で3S=Safeguards(核不拡散)、Safety(安全)、 Security(核セキュリティ)の堅持が大切である、と述べました。

 服部理事長は、原子力発電はエコロジかつ経済的であるが、建設は5年、運転は50-80年、放射性廃棄物管理は100〜1000年、あるいはそれ以上と、非常に長期的視野で考えなくてはならないこと、使用済燃料の貯蔵や高レベル放射性廃棄物の処分も透明性に配慮しながら、まずは自国で安全に貯蔵・処分する方向を考えるべきである、と述べました。

 ポーランド側の日本の原子力産業界との交流への関心については、まずはお互いのことを知るため、日本の原子力関係企業と相互訪問を考えてはどうか、当協会としても支援していきたいとし、当協会が原子力新規導入国を支援するため、官民共同のオールジャパンでの対応の中核組織である一般財団法人 原子力国際協力センターを設立したことを紹介しました。
( http://www.jaif.or.jp/ja/news/2009/new_organ_press-release.pdf )

 カミエンスキー局長からは、有益な意見交換ができたことへの感謝が述べられました。