[原子力産業新聞] 2001年4月19日 第2084号 <1面>

[文科省] 途上国協力の人材養成効率化へ

計画的実施にむけて検討会

文部科学省はこのほど、原子力研究開発分野で途上国などとの間で行っている人材交流計画を整理し、より効果的に実施するための方策検討に取りかかった。

具体的には、アジアや東欧諸国等を対象に旧科学技術庁時代から行われている原子力分野での人材交流、教育研修をはじめとする協力計画の実施状況を包括的に調べるとともに、将来におけるより効率的な計画の実施に向け課題を洗い出そうというもの。

現在、文部科学省関連の人的交流プログラムは、基礎研究や原子力安全、原子力行政などで専門家の派遣・受け入れを行ってきている。中には開始後15年上が経過している制度もあり、運営方法の見直しも必要とされるものもある。また、こうした個別の協カプログラムは実施担当機関が違うため、同分野の内容を複数の機関が行うなどの重複も見られることがあったという。

文部科学省ではこうした点を総ざらいし実施機関どうしで情報共有を図るとともに、効果的な協力実施につなげるため、学識者や実務経験の豊富な関係者を中心に検討会を設置する方針を打ち出した。

検討会は12〜3名の委員で構成。「場合によっては、交流計画自体を整理したり国別の対応も重要」(竹内新也国際原子力協力企画官) との認識から、「将来を見据え、地に足のついた議論」を進めていきたいとしている。

第1回の検討会は5月内にも開かれる見通しだ。


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