[原子力産業新聞] 2001年4月19日 第2084号 <3面>

[BE社] 休止中炉の運転再開へ

カナダのブルースA3、4号機を2003年夏までに

ブリティッシュ・エナジー (BE) 社は6日、同社が出資するカナダのブルース・パワー社が2003年夏までに3億4,000万加ドル (272億円) の費用をかけてブルースA原子力発電所3、4号機 (各90万4,000kW、CANDU) の運転を再開させる考えであることを明らかにした。

この計画は休止中だった同発電所の原子炉4基すべてについて運転再開の適否を評価した結果、決定したと BE 社は強調。同社は昨年夏、同発電所を所有するオンタリオ・パワージェネレーション社から同発電所のリース運転に関する合意を取り付けた後に評価作業を開始していたもので、3、4号機は技術的、経済的にも運転再開が可能との結果が出る一方、同1、2号機 (各90万4,000kW、CANDU) については運転を再開する計画がないことを伝えている。

ただし実際の運転再開にはリース運転手続きの完了などいくつかの条件項目をクリアする必要があり、この手続きに関してはカナダ原子力安全委員会がブルースA、Bそれぞれの発電所について規制審査を終えた後、今年の夏以降に完了すると予想されている。

ブルース・パワー社のR.ジェフリー会長は今回の決定が地元地域および株主との約束を果たすものであることを強調。ブルースA発電所の運転再開は現在も稼働中のブルースB発電所の実績改善と相まって、200万kW 分のクリーンな電源をオンタリオ州の市場に提供することになると述べた。同社に15%資本出資しているウラン燃料企業のカメコ社も「この決定によってオンタリオ州における原子力発電の競争力が裏付けられた」と述べ、歓迎の意を表明した。


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