[原子力産業新聞] 2001年4月19日 第2084号 <3面>

[フランス] 安全当局、国内原子力施設で評価

安全管理面で進歩

フランス原子力施設安全局 (DSIN) のA.ラコステ局長は先月末、昨年1年間の仏国内原子力発電施設の安全性を評価し、「放射線防護、環境保全、情報公開、並びに安全性の問題を中心にかなり改善された」との見解を明らかにした。

同局長の年次報告によると、昨年は大きな事故も起こらず、安全管理の面で進歩が見られた年となった。ただし、特定の原子力発電所においては操業時の規則遵守という点で厳格さを欠くと指摘しており、「さらに警戒し続けることが重要だ」と付け加えている。特に労使関係の悪化が操業慣行に影響していると指摘されたダンピエール発電所では一定の改善は見られたとしたものの、なお一層の努力が必要なこと、その他にもトリカスタン、グラブリーヌ、ビジェイ発電所でも程度の差こそあれ、規則の励行を徹底させなくてはならないと強調した。

ラコステ局長は全体的には、原子力施設が周辺住民の健康や環境に与える影響を軽減するという意味で実質的な進展があったと評価。DSIN としては今後2005年までに、すべての原子力施設から排出される廃棄物の量を大幅に削減するという目標を改めて肝に命じて行きたいと述べた。


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