[原子力産業新聞] 2001年10月4日 第2106号 <5面>

[原環センター] 地層処分の重要技術で研究テーマを公募

経済産業省・資源エネルギー庁は1日、今年度の「地層処分重要基礎技術研究調査」を原子力環境整備促進・資金管理センターへの委託事業として実施するにあたり、研究テーマと実施する研究者の公募をはじめた。

この公募要領は、原子力環境整備促進・資金管理センター (原環センター) が、経済産業省の委託に基づき、高レベル放射性廃棄物の地層処分に係る重要基礎技術に関する研究テーマを実施する研究者の公募に適用するもの。研究テーマを実施する研究者としては、大学等に属する研究者を対象とする。

今回公募する研究テーマは、次のとおり。

(1) 深部地下環境の地質及び地下水を評価するための技術開発 (2) 岩盤の長期安定性を予測するための評価手法の開発 (3) 圧密ベントナイト中の核種移行挙動に寄与する間隙水に関する基礎研究 (4) 強アルカリ性環境下でのベントナイトの劣化挙動に関する基礎研究 (5) 処分環境における強アルカリ性地下水による多重バリアシステムヘの地球化学的影響評価 (6) 深部地下環境下での天然有機物の存在形態と核種移行への影響評価 (7) 核種の錯体形成や吸着に及ぼす天然有機物の官能基・吸着サイトの不均質性の影響 −。

今年度の採択予定数は5件程度、申請書類の提出期間は10月1日から同19日まで。公募の対象者は、国公私立大学及び大学共同利用機関に常勤の研究者として所属する者とする。研究費としては、テーマごと500万円以内 (消費税及び地方消費税込み)。応募者の選定に係る審査は、提出された研究計画調書に基づき、原環センター内に設置する学識経験者、研究機関等から構成される地層処分重要基礎技術研究委員会で行う。委員会では、研究計画調書の内容を審査するが、その際、研究計画についてのヒアリングを実施する。審査の結果に基づく採択、不採択については、応募者に文書で通知される。問合せは原子力環境整備促進・資金管理センター情報技術プロジェクト (〒105-0001 東京都港区虎ノ門2-8-10 (第15森ビル4階)、電話 03-3504-1081 (代表)、FAX 03-3504-1297)。


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