[原子力産業新聞] 2006年3月16日 第2323号 <2面>

[総合資源エネ調] 設備健全性確認計画を議論 保安部会・もんじゅ検討会開く

 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会のもんじゅ安全性確認検討会は2月28日、日本原子力研究開発機構より「長期停止プラントの設備健全性確認計画」について報告を受けた。同計画は、事故後約10年間停止している「もんじゅ」のプラント各設備を点検し、安全に試運転できる状態とするのが目的。原子力安全・保安院は使用前検査、保安検査、旧科学技術庁による「安全性総点検」の指摘事項への対応報告等により、その実施状況を確認する方針を示した。

 設備健全性確認計画を説明した柳澤務原子力機構理事は、長期間停止したプラントとして「むつ」の再起動の経験、重要な技術的基盤として「常陽」の改造工事などをあげ、昨年より着手した「もんじゅ」改造工事が現在進捗率約49%と、来年の性能試験開始を目指し進んでいるとした。

 同計画は、燃料体を除く原子炉およびその附属施設の全設備における、試運転開始までに実施する点検、改造工事および機能・性能に係わる確認試験を対象とする。「もんじゅ」は事故以来、原子炉は停止状態だが、一次冷却系など運転を継続している設備と、停止している設備があり、本計画は、「運転中設備」、「停止中設備」に加え「改造設備」の3区分の「設備状態」に基づき経年的影響、保守管理上の重要度、他プラントのトラブル事例等を基本事項として考慮し策定した。


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