[原子力産業新聞] 2006年3月16日 第2323号 <4面>

[放医研] 分子イメージング研究センターの体制決定

 放射線医学総合研究所はこのほど、分子イメージング研究プログラムにおけるPET疾患診断研究拠点として設置した「分子イメージング研究センター」の主要人事、研究体制、研究プログラムなどを決定した。

 分子イメージングは、生体が生きた状態で分子の挙動を画像にとらえ、分子の性質や機能を明らかにする技術。文部科学省は今年度から研究プログラムをスタートさせており、放医研はPETに関する研究拠点に指定された。

 「分子イメージング研究センター」のセンター長には米倉義晴・元福井医科大学高エネルギー医学研究センター長が就任した。組織は分子病態イメージング、分子神経イメージング、分子認識、先端生体計測の4研究グループなどで構成。今後、PETやMRIなどの大型イメージング機器を用いてこの技術を実際の疾患の診断・治療に応用するための研究を進める。

 具体例として、高度な腫瘍診断を可能にする腫瘍イメージング、脳機能の解明やアルツハイマー病等の診断法など精神・神経機能イメージング、PET研究用放射薬剤の超高比放射能化やその自動合成装置開発などの放射性薬剤・分子プローブ開発などを挙げる。


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