[原子力産業新聞] 2006年3月16日 第2323号 <4面>

[東京大学] 科学研究の行動規範を制定

 科学研究における不正行為防止をめぐる議論が高まりを見せる中、東京大学はこのほど、「東京大学の科学研究における行動規範」を制定した。

 同制度整備は、科学研究者の行動規準について再確認するとともに、この規準に対する万一の違反に効果的に対処することがねらい。実験・観測・解析の手法を用いる科学研究を対象とする。

 具体的には、@科学研究に携わる者は、科学者コミュニティの一員として、研究活動について透明性と説明性を自律的に保証することに、高い倫理観をもって努めるA広く社会や科学者コミュニティによる評価と批判を可能とするために、その科学的根拠を透明にするB科学研究に携わる者の責任は、負託された研究費の適正使用の観点からも重要。大学における科学研究を有形無形に支える無数の人々に思いをいたし、十分な説明責任を果たすことにより研究成果の客観性や実証性を保証する──。


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