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「川内原子力発電所の再稼働に対する地元の同意表明にあたって」

2014年11月11日

一般社団法人 日本原子力産業協会
理事長 服部 拓也

 九州電力(株)川内原子力発電所の再稼働については、10 月末の薩摩川内市議会および市長の同意に引き続き、11 月7 日に鹿児島県議会において再稼働を求める陳情が採択され、同日、鹿児島県知事による同意が表明された。新規制基準に基づく審査を終えた最初のケースとなることから、多くの国民が注目する厳しい環境の下、判断をされた首長や議会の方々に感謝申し上げたい。残された法令上の諸手続きが効率的に進められ、一日も早く安全に再稼働することを望むとともに、他の原子力発電所の再稼働に向けたプロセスが、今回の経験を踏まえてより円滑に進むよう期待したい。
 また、今回の判断に至るまでには、国、規制当局、事業者が各々の取組みを説明しながら立地地域の住民の方々とのコミュニケーションを図るなど、理解を深めるために様々な努力を行ったものと推察され、この努力に敬意を表したい。

 しかしながら、コミュニケーションのあり方について様々な意見があることを踏まえると、今回の経験をもとに更なる努力を重ねる必要がある。立地地域ならびに国民の信頼へと繋げるために関係者に以下を要望したい。
 第一に、国は、早期に将来のあるべきエネルギー構成を提示し、我が国のエネルギーが持つ問題点とともに、原子力の必要性について覚悟を持って国民の理解を進め、エネルギー基本計画の具体化に努めていただきたい。
 第二に、規制当局は、新規制基準に基づいた審査のプロセスや従前からの改善点などについて、立地地域をはじめ広く国民にわかりやすく説明していただきたい。
 そして第三に、事業者は、福島第一原子力発電所事故を踏まえ、原子力が内包する様々なリスクを認識したうえで、規制上の要求事項を満たすことに留まらず自主的かつ継続的に安全性を高め、その取り組みを分かりやすく説明していただきたい。
 なお、自治体が策定する避難計画は、実効性を一層向上させるため、実際の訓練などを通じて地域の実情を反映するなど絶えず見直し続ける必要があり、これに対して国、規制当局、事業者は地元の目線に立った積極的な協力を欠かしてはならない。

 当協会は、ウェブサイトやメールマガジン等を通じて上記のような原子力関係者の取組みを広く発信するとともに、原子力の必要性やコミュニケーションのあり方を考えるきっかけとなるシンポジウムの開催などを通じ、原子力に対する国民の理解促進、さらには信頼の獲得に努めていく所存である。

以 上

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