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ウクライナ:チェルノブイリ発電所が正式に廃止措置段階へ

2015年4月28日

 ウクライナのA・ヤツェニュク首相はチェルノブイリ原子力発電所事故から29年が経過した4月27日に声明文を発表し、人類史上最大の人災で被害を被った国民への慰謝を表明するとともに、身を挺して事故の収束に当たった消防士や兵士、エンジニア、医師などの英雄的偉業を讃えた。同月9日には国家原子力規制検査庁(SNRC)が同発電所を廃止措置段階に進める許可を発給しており、2000年までに1~3号機を含む全基が閉鎖されて以来、ようやく正式な廃止措置作業が開始されることになった。

 1986年に事故を起こした4号機では現在、老朽化した石棺を安全に覆う、新しい閉じ込め構造物(NSC)の建設が終盤に近づいている。同じ黒鉛チャンネル型炉(LWGR)である1~3号機(各80万~100万kW)の永久閉鎖・密閉管理プロジェクトについては、政府の建設審査当局が2014年2月、「すべての規制要件を満たしている」ことを確認していた。

 廃止措置の準備段階に当たるこれまでの期間に、同発電所では使用済み燃料の取り出しと貯蔵施設への移送を実施した。今後2028年までの「最終閉鎖・保管」ステージでは、原子炉や最も汚染の激しい機器の密閉保管作業を6段階で行うが、ここまでに投じる予算は3億8,500万グリブナ(約20億円)を予定。その後、2045年までの「原子炉機器の安全封入」ステージで放射能が許容可能レベルに低下するのを待ち、2065年までの「原子炉機器の解体」ステージで機器の解体とサイトの除染作業を行う計画である。