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キュリオン、汚染水のトリチウム除去に新技術

2015年1月29日

 福島第一原子力発電所内で発生する汚染水については、現在、多核種除去設備(ALPS)により62核種を取り除く取組が進められているが、分離できずに残るトリチウムの処理が課題となっている。

モジュール式トリチウム除去システム内にある特別に設計されたカラム

モジュール式トリチウム除去システム内にある特別に設計されたカラム


 福島第一の安定化関連でセシウム吸着装置や、ストロンチウムを除去するモバイル処理システムを開発・設置した経緯を持つキュリオン社では、トリチウムを除去する新たな技術を開発し、経済産業省による検証試験事業にこのほど採択された。トリチウム除去技術は通常、高額な費用をかけ非常に汚染度が高い重水に適応するよう開発されるが、同社の提案する「モジュール式トリチウム除去システム」は、福島第一から発生するトリチウム含有水と同様の軽水を経済的に除染するよう設計されている。
 本システムでは、まずトリチウムを含んだ水が、その構成分子である水素と酸素に電気分解され、電気分解された水素にトリチウムのすべてが入っているので、これらの水素を独自設計の「水―水素液相交換」カラムに送り込み、トリチウムを含有しない水素を取り出す。建設面・オペレーション面でのコストメリット、取り除いたトリチウムの安定的な保管も既に確認済みだ。
 この検証試験事業を通じて、キュリオン社では、「モジュール式トリチウム除去システム」を完成させ、今後、福島第一での適用に向け、一五年中にも必要なデータを提供するなど、早急に対応を図っていきたいとしている。
(1月29日付号掲載)