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フィンランド:廃棄物地層処分場建設で貯蔵トンネル・プラグの建設開始

2015年4月3日

 フィンランドのエウラヨキで使用済み燃料最終処分場の建設準備を進めているポシバ社は4月1日、地下特性調査施設(ONKALO)の廃棄物貯蔵実証トンネルの入り口に設置する大型プラグの実物大試験体建設を開始したと発表した。準備作業は2月からすでに始めていたが、実際の工事には約6か月を要するため、完成は12月になる見通し。その後、貯蔵トンネル内の完全防水性を保証するための加圧試験を同プラグで実施する計画である。

 同国の最終処分場は地上施設と地下400~450mの貯蔵トンネルで構成される予定で、国内の原子力発電事業者2社の合弁事業体であるポシバ社が現在、処分場建設予定地の地下にONKALOを建設中。処分場が完成した後はONKALOも処分場の一部として活用される。
 貯蔵トンネルはいかなる状況下でも完全防水である必要があるため、同社はすべてのトンネル入り口に大型の鉄筋コンクリート製プラグを設置する方針。実物大の試験プラグは長さと幅が各6m、高さ7mの楔(くさび)形になる予定で、加圧試験ではプラグ後方のスペースに地下420mの地下水圧と同等の圧力をかけて防水性を測定し、プラグと岩盤の接触面を地下水が漏れ出ないことを見極める。試験結果はプラグを次のバージョンに進展させるための開発に活用。スウェーデンで同様の処分場建設を担当する核燃料・廃棄物管理会社(SKB)とポシバ社が、スウェーデンの岩盤研究所で共同実施したプラグ試験の結果とも比較するとしている。

 このようなプラグ試験は「POPLU」と呼称されており、2016年秋まで続く計画。この中でポシバ社は、同プラグが一連の要件を満たしているか、選定したプラグ設計が産業規模で建設可能かを確証する。POPLUはまた、最終処分場のシーリング技術に関する実物大試験の共同実施を目的とする欧州プロジェクト「DOPAS」の一部。DOPASの資金は欧州原子力共同体(ユーラトム)、および放射性廃棄物管理責任を担う企業やさまざまな研究機関が共同拠出しており、処分場用のプラグとシーリング構造の開発に重点的に取り組んでいる。

プラグ用スペース
実証トンネル入り口に掘削されたプラグの設置スペース(©ポシバ社)右下はプラグ設置図