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仏IRSN:原子力事故後の放射性物質拡散研究で日本の気象庁と協力

2015年5月15日

 フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は5月11日、福島第一事故にともない大気中に放出された放射性物質の地上での堆積メカニズムや動きを解明するため、日本の気象庁(JMA)と共同研究プログラムを開始すると発表した。これは、科学技術分野における日仏協力であるユベール・キュリアン・パートナーシップ(PHC)のSAKURAプログラムの一部として実施されるもの。

 IRSNは放射線関連の緊急事態に備えた対応能力向上のため、大気に放出された放射性物質の拡散モデルに係わるさまざまな研究プログラムを展開している。福島第一事故からの教訓はIRSNの既存の知識やパートナーであるJMAの知識を深めるのにも役立つことから、両者の協力は次の3分野に集中してモデリングを行う計画。すなわち、(1)事故時に放出される放射能の量、(2)放射性核種が地上に堆積する複雑なプロセスと動力学、(3)緊急時の住民防護対策で基盤となる評価上の不確定要因のうち、特に気象条件に関連するもの--である。

 IRSNとしては、JMAの気象モデリング能力や、福島第一事故に携わった日本人研究者との協力による相乗効果から得られる恩恵に大いに期待するとコメントしている。