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地層処分の地域将来ビジョン、広く国民の意見を

2015年5月18日

 総合資源エネルギー調査会の高レベル放射性廃棄物地層処分に関するワーキンググループは5月15日、処分地決定までの各調査段階における地域の持続的発展支援策について議論した。処分事業とともに地域が持続的に発展していくための将来ビジョンについては、2008年にも資源エネルギー庁が「地域振興構想研究会」を設置して、多くのメニューを例示した経緯があり、近く改定される最終処分の基本方針にも重要性が明記されることとなっている。
 ワーキンググループでは、資源エネルギー庁が、地域発展支援に関し、原子力発電環境整備機構、電気事業者、国の役割を整理した上で、具体化の方向性について、国民の関心喚起の観点からも、様々な形で広く意見を聴いてみることが有用といった考えを示した。
 委員からは、「地域振興構想研究会」を取りまとめた杤山修氏(原子力安全研究協会技術顧問)が処分事業との関わりについて「地域の誇りにつながることが重要だが、蔑視の対象ともなってしまっている」、市民との対話活動の経験から崎田裕子氏(ジャーナリスト)が「『消費地も関心を持つべき』という発言が目立つようになってきた」などと意見を述べた。
 これらを受け、委員長の増田寛也氏(野村総合研究所顧問)は、「まず問題の所在について理解してもらわないと先へ進まない」と述べ、5月23日より東京を皮切りに全国9か所で開催される地層処分に関するシンポジウムで情報提供を行う必要性を示した。