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米国:ニューメキシコ州の2つの郡が廃棄物中間貯蔵施設建設でホルテック社と合意

2015年4月30日

 米ニューメキシコ州のエディ郡とリー郡、およびカールスバッドとホッブスの両市が参加する有限責任会社(LLC)「エディ・リー・エネルギー同盟」は4月29日、同州南東部で両郡が共同所有する1,000エーカー(4平方km)の敷地に使用済み燃料の集中中間貯蔵施設を設計・建設・操業するための協力覚書をホルテック・インターナショナル社と締結した。この計画には同州のS.マルティネス知事も支持を表明していることから、原子力産業界は「地元の合意ベースによる廃棄物処分施設建設」というオバマ政権の方針にも合致しているとして歓迎。ニューメキシコ州では1999年から、米エネルギー省(DOE)が軍用・超ウラン元素(TRU)廃棄物の深地層処分場(WIPP)をカールスバッドの東方で操業しており、廃棄物の受入れには一定の理解が得られている。

ハイ・ストームUマックスを高密度化した「ハイ・ストーム集中中間貯蔵地下施設」©ホルテック・インターナショナル社

ハイ・ストームUマックスを高密度化した「ハイ・ストーム集中中間貯蔵地下施設」
    ©ホルテック・インターナショナル社

 同エネルギー同盟の発表によると、中間貯蔵施設にはホルテック社の「ハイ・ストームUマックス」貯蔵システムを採用する。スチールとコンクリートの乾式キャニスターを地中で管理貯蔵するシステムで、使用済み燃料の物理的防護と放射線遮へい、および受動的除熱が可能。連邦政府が深地層最終処分場を開発するまでの間、米国内のすべての使用済み燃料、および現在すでに認可済みの乾式貯蔵キャニスターをすべて貯蔵できるサイトを開発する。プロジェクトはまだ始まったばかりで、操業までには何年もかかる見通しだが、差し当たり米原子力規制委員会(NRC)への認可申請を早急に目指したいとしている。

 米国では2010年にオバマ政権がネバダ州ユッカマウンテンでの最終処分場計画を打ち切った後、政府の有識者特別(ブルーリボン)委員会勧告を受けて、DOEが2013年1月に「地元の合意ベースで2025年までに集中中間貯蔵施設、2048年までに最終深地層処分場の利用を可能にする」という管理処分戦略を公表。今年3月にはDOEのE.モニッツ長官が、この戦略の実行に向けて2016会計年度で予算措置を講じるなど、具体的な動きが始まっていることを明らかにしていた。