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自主的安全性向上ワーキンググループが改善提言、外部ステークホルダーとのコミュニケーションなど

2015年4月22日

 総合資源エネルギー調査会のワーキンググループは4月21日、原子力における自主的安全性向上の取組の改善に向けた提言について審議した。2014年5月に、福島第一原子力発電所事故の経験と教訓を踏まえ、「安全神話」と決別すべく、産業界による自主的かつ継続的な安全性向上を図る目指す提言・ロードマップ骨格が示されたのを受けて、その後1年間の電気事業者、メーカー、産業界団体、学会、政府などの取組がどのように進められてきたのかを総点検し、横断的な課題や各主体の取組の改善を要する12項目を掲げたもの。
 ロードマップの骨格では、安全性向上の取組を着実に進め根付かせるための姿勢の一つとして、外部ステークホルダーの参画があげられており、今回の改善提言では、シビアアクシデントが生じる場合も想定したリスクコミュニケーションの要求など、社会的関心の高まりを述べた上で、発信した情報について、外部ステークホルダーからのフィードバックを、自らのリスクマネジメントにおける意思決定に活用していく方策を検討していく必要があるとしている。
 また、福島第一事故を踏まえた安全文化再構築継続のための取組として、外部ステークホルダーとのコミュニケーションや、経営層と現場との縦方向のコミュニケーションのみでなく、社内他部門の横方向とのコミュニケーション活発化にも取り組んでいく必要を述べている。さらに、今後、国内原子力発電所の廃炉が増加していく中で、わが国の安全文化をいかに維持・発展させていくかについても検討していくべきとしている。
 この他、改善提言では、大規模災害を念頭に置いたレジリエンス向上、産業界のイニシアチブによる安全目標の設定、原子力安全推進協会によるピアレビュー機能とインセンティブ付与の仕組み確立、確率的安全評価手法(PRA)の活用、ヒューマンファクター分野の専門家育成などについて述べている。