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英国:マグノックス炉サイトの廃止措置従業員を最大1,600人削減へ

2015年5月25日

 旧型のガス冷却(マグノックス)炉発電サイトを含め、英国内で12か所の閉鎖済み原子力施設を管理しているマグノックス社は5月21日、これらのサイトにおける従業員数を正規スタッフや契約作業員も含め2016年9月までに1,400~1,600人削減する計画を発表した。いくつかのサイトで作業プログラムの減少が予想されるのに加えて、廃止措置作業の運営で一層の合理化を図るためと説明。同社にサイト管理を委託している原子力デコミッショニング機構(NDA)は、人員削減により従来計画と比べてマグノックス社との契約経費約10億ポンド(約1,900億円)が削減可能になるとしている。

 NDAは2012年、承認された予算の範囲内で閉鎖済み設備の廃止措置作業を効率的に進めることを目的とした競争調達プロセスを開始。その一環で昨年4月、マグノックス社とリサーチ・サイト・レストレーション社(RSRL)という2つのサイト管理会社の親会社(PBO)として14年間に70億ポンド(約1兆3,000億円)相当の原子力設備廃止措置作業を実施する契約をキャベンディッシュ・フルアー・パートナーズ(CFP)社に発注した。マグノックス社はこれまで、閉鎖済みのマグノックス炉発電サイト9か所と1基が運転中のウィルファ原子力発電所の管理を担当していたが、今年4月1日までにRSRL社の吸収手続きを完了。RSRL社が原子力開発黎明期の古い研究センター2つを管理していたことから、マグノックス社の担当サイトは12か所に拡大しており、同社はこれを契機に人員削減を含めた組織改革の準備に取りかかったもの。

 英国におけるマグノックス炉のライフサイクルは、(1)発電、(2)閉鎖後の燃料抜き取り、(3)安全貯蔵(C&M)の準備、(4)安全貯蔵、(5)最終サイト浄化--の5段階に分けられ、閉鎖済みの9サイト中、サイズウェルAとオールドベリーの2サイトが(2)の作業段階にある。また、7サイトが(3)の段階にあり、このうちバークレーとブラッドウェルの2サイトが今年中に、トロースフィニッドが2016年中にC&M段階に入る予定となっている。

 人員削減にあたりマグノックス社はできる限り自発的な離職を促す方針で、作業によっては従業員の再訓練も検討。CFPの親会社であるキャベンディッシュ・ニュークリア社とフルアー社、およびその他における広範囲の事業の中から代りの職をオファーすることもあるとした。今後、労組との集団交渉を正式に始めるほか、個人毎の相談にも応じるとしている。