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JAEAなど青の花色素をつくる酵素のしくみ解明

2015年3月5日

 日本原子力研究開発機構は2月26日、農研機構と共同で、植物の花や果実などの発色を担い、医薬品の原料としても期待される色素“アントシアニン”を作る酵素の立体構造を明らかにしたと発表した。爽やかな青色の花色素を作り出す酵素のしくみを解明し、今後人工的に花の色を変えることで市場価値を高めることや、新たな医薬品を創る候補物質の開発につながることが期待されるという。
JAEAの発表 チョウマメ写真 チョウマメ(=写真)の花弁に含まれる酵素“Ct3GT‐A”は、色素の原料となるアントシアニジンと結合して青色のアントシアニン色素を作るが、アントシアニジンが水溶液中で分解するので不安定で、これまで酵素に結合した様子は明らかになっていなかった。そこで、アントシアニジンを弱酸性の条件下で安定化(分解を抑制)することで、Ct3GT‐Aと結合した状態を維持することに成功し、高エネルギー加速器研究機構(KEK)放射光科学研究施設(フォトンファクトリー)および大型放射光施設(SPring‐8)を利用したX線結晶構造解析により観測。世界で初めての観測によって、結合様式から、発色の異なる色素原料を識別する分子メカニズムを明らかにしたもの。
(3月5日付号掲載)