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放医研、事故発生前の福島第一周辺土壌のプルトニウム評価

2015年6月2日

 放射線医学総合研究所は6月1日、福島第一原子力発電所事故発生前の発電所周辺土壌に含まれるプルトニウムが大気圏内核実験を起源とするものであることを、放医研独自の土壌試料と超高精度分析法を用いて明らかにしたと発表した。
 福島第一原子力発電所周辺の地域で、事故によるプルトニウム放出の影響を精度よく評価するためには、事故以前のプルトニウム濃度レベルや、そのプルトニウムの起源を示す指標となる同位体比(プルトニウム240/プルトニウム239)の情報が必要となる。
 放医研は、主に1970年代に日本各地で採取した「全国表層土壌試料」から、福島県を中心とする東日本80地点の土壌試料を超高精度分析法により分析したところ、全試料のプルトニウム濃度は0.004~1.46ベクレル/kgで、他の地方の値と大きなかい離はなく、また、同位体比は平均で0.186だった。同位体比は発生起源ごとに固有の値があり、大気圏内核実験で0.18、ビキニ水爆実験で0.33~0.36、福島第一原子力発電所事故で0.30~0.33、チェルノブイリ事故で0.41とされていることから、事故以前の発電所周辺土壌に含まれるプルトニウムが大気圏内核実験を起源とするものと評価している。