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サウジアラビア:2基のEPR建設に関するFS実施でフランスと合意

2015年6月26日

©KACARE

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 サウジアラビアの原子力導入計画を担当する「アブドラ国王原子力・再生可能エネルギー都市(KACARE)」は6月24日、フランス・アレバ社製の欧州加圧水型炉(EPR)を国内で2基建設することを想定したフィージビリティ・スタディ(FS)の実施協力でフランス外務省との基本合意書(LOI)に調印したと発表した。サウジによるフランス製軍用ヘリの購入など、両国が合意した120億ドルの取引の一部という位置付け。サウジの防衛大臣を務めるサルマン副王太子がフランスのF.オランド大統領を公式訪問したのを機に、両国政府が2011年2月に結んだ原子力の平和利用に関する協力協定の下、KACAREのH.ヤマニ総裁とフランスのL.ファビウス外相が署名を行った(=写真)。

 KACAREによると、フランスは先進的かつ傑出した原子力技術を有するだけでなく、発電用商業炉の完全な産業チェーンを有する数少ない国の1つ。ヤマニ総裁は、サウジが目指すのは原子力安全と放射線防護を確保しつつ社会経済的な発展を実現することだとした上で、エネルギー源の多様化を目的とした同国の意欲的な原子力導入計画にとって両国の相互協力は非常に重要だと強調した。

 KACAREはまた同日、放射性廃棄物管理に関する協力覚書をフランスの放射性廃棄物管理局と、放射線防護に関連する長期的な技術協力のための了解覚書をフランス放射線防護安全研究所(IRSN)と締結した。前者の目的は廃棄物管理分野の政策実行や基準・ガイドラインに関して双方が機能強化を図ること。後者では、国民や環境、将来の世代を放射線の悪影響から防護するノウハウや慣行、経験の共有を目指しており、環境モニタリング活動や核燃料・放射性物質の輸送と保障措置、原子力施設における放射線防護--などに関するシステムやガイドライン、規制・基準等について実行機能の改善を図るとしている。

 サウジは今後20年間に16基、1,800万kWの原子力発電設備導入を計画しており、小型炉を提案する韓国や加圧重水炉を推すアルゼンチン、PWR建設でトータルな協力枠組を提案するロシアなどと関連協力活動を実施している。