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地層処分シンポが全国9都市の日程を終了、今後は若年層にも喚起

2015年7月3日

 資源エネルギー庁は7月3日、高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する理解促進に向け、5、6月に全国9都市で、処分実施主体の原子力発電環境整備機構との共催で行われたシンポジウムの結果速報を公表した。総合資源エネルギー調査会の放射性廃棄物ワーキンググループで報告されたもの。
 最終処分地選定が進まぬところ、先般の基本方針改定を受け、「自らの問題として一緒に考えてもらう」ことを主眼としたシンポジウムが、5月23日の東京開催を皮切りに、高松、大阪、名古屋、広島、仙台、札幌、富山、福岡の9都市で開催され、合計で2,088名の来場があった。各会場で実施されたアンケートの集計(回収率は約7割)によると、参加者の性別は男性83.2%、女性12.0%、年齢層は19歳以下0.3%、20代4.7%、30代5.9%、40代18.8%、50代36.3%、60代29.1%だった。また、満足度では、「満足できた」が33.4%、「どちらかといえば満足」が49.6%、「どちらかといえば満足できなかった」が10.1%、「満足できなかった」が4.3%、理解度では、「わかりやすい」が33.4%、「どちらかといえばわかりやすい」が49.6%、「どちらかといえばわかりわかりにくい」が9.1%、「わかりにくい」が2.2%などとなっている。

全国9都市で開催された地層処分シンポ(写真は東京会場)

全国9都市で開催された地層処分シンポ(写真は東京会場)

 資源エネルギー庁では、参加者の満足度も概ね高く、地元メディアでも取り上げられ、基本的な情報提供と関心喚起の観点で一定の成果があったなどと、今回第一弾となる取組を評価している。一方で、地層処分が長期的事業となるにもかかわらず、若年層の参加者が少なかったことから、続く第二弾では今夏に向け、学校にも呼びかけ「出前授業」を実施するほか、研究所の親子見学会など、家族参加型のイベントも企画しているところだ。
 また、3日の放射性廃棄物ワーキンググループ会合では、5、6月に実施された最終処分に関する自治体向け説明会の結果についても資源エネルギー庁より報告があった。全国40か所、非公開で行われ、平均して7割弱の市町村から担当者が参加し、新たな基本方針で盛り込まれた「科学的有望地」の提示の仕方、処分場の規模、今後の理解活動、地域への支援策などに関する質疑応答があった模様。