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ホルムズ海峡危機起これば日本経済に大きな影響 宮沢経産相

2015年7月23日

 宮沢洋一経済産業大臣は7月22日に開催された日本アカデメイアの交流会の冒頭スピーチで、日本の成長戦略とエネルギーについて語った。
 成長戦略について大臣は、大企業はもちろんのことながら、中小企業が主役となり、創意工夫をしてチャレンジすることが大事だと強調。やる気のある中小企業の成長を後押しするため、中小企業経営での成功例や失敗例を200ほど示し、研究機関やコンサルタントなどを紹介する支援策を講じることに言及。少量生産/高付加価値で世界を相手にする事業を展開する新しいモデルを構築するよう求めた。
 今年初めから議論を開始し7月17日に決定した「2030年度のエネルギーの需給構造の見通し」での、原油換算で5,000万キロリットル相当となる徹底的な省エネについては、「かなり野心的な数字」だとして、2030年までにそれぞれの分野でやるべきことのロードマップを作成し、年内または来年初めに示すとした。こうした省エネを達成した上で(1)震災後に約6%まで落ち込んでいるエネルギー自給率をスペインやイタリア並みの25%まで高めること(2)産業用で約38%、民生用で約25%値上がりしている電力料金を下げていくこと(3)12月にフランスで開催されるCOP21の場で欧米に遜色のないレベルのCO2削減目標を提示すること――の3つの目標を掲げた。
 また大臣は、ホルムズ海峡で有事の際の日本経済への影響について触れ、現在原油の8割、LNGの25%が同海峡経由で輸入されており、特に中部電力では約4割がホルムズ海峡経由の電源に依存しているため、自動車産業の中枢基地で電源が失われる事態も起こりうると指摘。大臣は原子力に関し、規制委員会が大変厳しい規制基準を設けており、基準に合致すると認められたものについては順次再稼働すると強調した。