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IRIDが福島市で技術開発成果を紹介するシンポ開催、ロボットデモンストレーションも

2015年7月24日

全景 国際廃炉研究開発機構(IRID)が取り組む福島第一原子力発電所の廃炉に関わる技術開発成果を紹介するシンポジウムが7月23日、福島市内のホールで開催された。会場では、IRIDによる研究開発プロジェクトの状況報告に続いて、溶融燃料デブリ取り出し準備に向けた検知技術、収納・移送・保管技術の開発などを中心とするパネル説明や、格納容器内で探査に用いられたロボットのデモンストレーションも行われた。

会場内で行われたパネル説明

会場内で行われたパネル説明

 シンポジウムでは、東京電力福島第一廃炉推進カンパニー・プレジデントの増田尚宏氏も登壇し、1~4号機それぞれの現状と課題、汚染水対策、配管やタンクなどの信頼性向上や労働環境改善の取組について述べた。その上で、このほど改定された中長期ロードマップで、2021年内の開始を目標とする燃料デブリ取り出しに向けて、(1)各社の強みを活かしたコラボレーションにより難易度の高い技術開発、(2)現場の状況を踏まえたニーズ志向の技術開発、(3)スピード重視でなく安全性・確実性を確保した技術開発――が進められることをIRIDに期待した。また、現在、4号機に続いて進められている使用済み燃料プールからの燃料取り出しに関して、増田氏は、来週にも1号機の屋根パネル取り外しにかかる予定などと説明している。

1号機格納容器内部調査に用いられた形状変化型ロボット

1号機格納容器内部調査に用いられた形状変化型ロボット

 ロボットのデモンストレーションでは、1号機格納容器内部調査の現地実証試験に用いられた形状変化型ロボット(日立GEニュークリア・エナジー)の試作機がグレーチング(格子状の溝蓋)上を走行し、多くの来場者が説明を求めカメラを向けるなどした。

インタビューに応じる剱田理事長

インタビューに応じる剱田理事長

 こうしたIRIDの取組に関する理解活動について、理事長の剱田裕史氏は、シンポジウム終了後、記者団のインタビューに応じ、福島での開催意義、パンフレット配布やパネル説明・展示品などの効果を認めつつ、「今後も情報発信をどう改善していくか考えていきたい」などと述べた。