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東京電力、特別事業計画変更が認定

2015年7月29日

 政府は7月28日、東京電力が原子力損害賠償・廃炉等支援機構と共同で申請した特別事業計画の変更を認定した。6月に閣議決定された包括指針「原子力災害からの福島復興の加速に向けて」の改訂を踏まえ、原子力損害賠償と復興の加速化、廃炉・汚染水対策に係る項目を中心に見直しが図られている。
 福島復興については、改訂包括指針で掲げられた2015・2016年度にかけて集中展開する自立支援の取組を踏まえ、適切に賠償を実施することを通じ、「福島復興への責任を貫徹していく」としている。復興の大前提となる廃炉・汚染水対策については、地元関係者に不安・不信感を招く事態が発生したものの、現場の「苦心と踏ん張り」により汚染水リスクの軽減など、一定の成果が認められたとした上で、今後、廃炉の本格化に向けて、「日本の総力を結集した廃炉推進体制」を構築し、意欲的かつ現実的な廃炉・復興戦略を検討していく。
 また、損害賠償については、精神的損害や風評被害に対する賠償を含め、全体の見通しが順次明らかとなりつつあり、一定の予見性が生じてきたことを踏まえて、要賠償額の見通しは約7兆753億円と記載された。
 特別事業計画では、2016年度末に原子力損害賠償・廃炉等支援機構による「責任と競争に関する経営評価」を行い、東京電力の「自律的運営体制」への段階的移行の適否について評価することとされているが、今回の変更認定と合せて、同機構は、それに向けた中間レビューを公表した。中間レビューでは、廃炉・原子力安全、賠償・復興、競争・連携の3分野について、評価、課題を述べており、例えば、「40年廃炉作業に向けた土台づくり」として、大型休憩所や給食センターの設置など、労働環境の改善を評価する一方で、人身災害が多発したことを受けて、作業安全の徹底を図るべきとしたほか、マネジメント強化、継続的な人材育成・確保の必要も述べている。