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福島12市町村の将来像で提言

2015年8月4日

 竹下亘復興大臣は7月30日、福島県の原子力災害被災地12市町村(田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村)の将来像に関する有識者検討会が取りまとめた提言を、同検討会座長の大西隆氏(豊橋技術科学大学学長)より受け取った。2014年12月より現地視察や首長との意見交換を通じた検討を行い、30~40年後に目指すべき地域の姿とともに、「福島の復興を世界にアピールする絶好のチャンス」となる東京五輪が開催される2020年に向けての具体的課題と取組を示したもの。
 それによると、2030年頃には、一度は帰還しないという選択をした震災当時の子育て世代でも、望郷の思いから、帰還を検討し始めることが考えられ、その子どもたちの「帰還第二世代」が活躍することが期待できるとしている。その上で、30~40年後の具体的イメージを、新産業の集積、雇用の安定、農林水産業の再生、ひとづくり、観光の活性化などの観点から述べている。
 例えば、2020年を見据え浜通り地域の再生を目指す「福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想」については、ロボットや再生可能エネルギーなど、関連産業の集積が実現し、世界に誇れる技術を備えた新たな産業基盤が実現するとともに、国籍を問わず様々な分野の優れた研究・技術者が集結した姿をイメージしている。また、2015年に広野町に開校したふたば未来学園高校については、苦難の中から生まれた学校として約30年の歴史を重ね、独自の確固たる校風から、国内外に幅広い人材を輩出しているなどと述べている。
 2020年に向けては、産業・生業の再生・創出、健康・医療・介護の充実、観光振興などの他、東京五輪開催をとらえたスポーツ振興として、Jヴィレッジを2018年に一部再開、2019年4月に全面再開すべく取り組むほか、聖火リレーの県内誘致、ボランティアの育成を継続的に進めていくことがあげられている。