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日本政府WTOにパネル設置要請 韓国の日本産水産物等の輸入規制で

2015年8月21日

 日本政府は20日、韓国による日本産水産物等の輸入規制に関するパネル(小委員会)の設置要請を世界貿易機関(WTO)に対して行った。韓国が行っている日本産水産物等の輸入規制について、WTO協定との整合性に問題があるとの考えから、同協定に基づきWTOのルールに則った韓国政府の対応を求めるもの。今後、本パネル設置について、31日にWTO紛争解決機関会合で審議される運び。菅義偉官房長官は20日の記者会見で、「WTOの結論を待つことなく早く撤廃して欲しい」と述べている。
 韓国政府は、2011年3月の福島第一原子力発電所事故後、福島県を含む8県(青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉)の50種の水産物の輸入禁止を始めとした日本産食品の輸入規制を導入した。2013年9月、福島第一原子力発電所における汚染水問題を受けて日本産水産物等の輸入規制をさらに強化。福島県を含む8県の全ての水産物の輸入を禁止し、全ての日本産食品に対しセシウム又はヨウ素の放射性物質が少量でも検出された場合は、その他の核種(ストロンチウム、プルトニウム等)に関する放射性物質検査結果証明書の提出を義務付けた。
 WTO協定では、問題となる措置が同協定違反か否かの検討をWTO小委員会に付託するのに先立って当事者間で協議を行うよう義務付けているが、二国間協議要請から60日を経過しても紛争が解決されない場合、申立国が紛争解決機関(DSB)にパネル設置を要請することができるとしている。日本は同協定に基づき、2015年5月21日に日韓二国間協議を要請し、6月24日と25日に二国間協議をジュネーブで開催したが、韓国側から規制の撤廃に向けた見通しは示されなかった。