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ロシア:80万kW級高速炉用にMOX燃料の試験集合体が完成

2015年8月21日

 ロシアのシベリア中央部、クラスノヤルスク地方にある鉱業化学コンビナート(MCC)は8月20日、80万kW級高速炉(BN-800)の仕様に合わせて製造した最初のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料集合体をウラン燃料ペレットとともに試験した結果、良好な結果が得られたと発表した。ロシアでは昨年6月にBN-800設計を採用したベロヤルスク原子力発電所4号機が初臨界を達成。来年にも営業運転を開始する同炉用として、MOX燃料集合体を商業生産していくための重要段階を完了したと評価している。

 ロシアでは現在、原子炉からの使用済み燃料は部分的に再処理しているのみだが、基本的には全量を再処理する方針。ウラン資源を有効利用する観点から高速炉開発を積極的に進めている。すでに、60万kW級のBN-600がベロヤルスク3号機として1980年から稼働中のほか、建設中の同4号機に加えて、120万kW級のBN-1200も同5号機として計画中。ロシアの原子力総合企業ロスアトム社傘下のMCCはロシアの核燃料サイクルを完結させる総合センターの役割を担っており、プルトニウム生産炉やロシア型PWR(VVER)用の使用済み燃料再処理実証プラント、使用済み燃料の乾式/湿式貯蔵施設などが建設中、あるいは稼働中となっている。

 高速炉用MOX燃料の製造は、連邦政府による「2010年~2015年、および2020年までの新世代の原子力発電技術開発目標プログラム」に盛り込まれており、BN-800とそれ以降の高速炉用燃料集合体400体/年の製造を目指すというMCCのMOX燃料工場は昨年、完成した。今回の試験によりMCCは、昨年9月に製造したMOX燃料ペレット30kgのバッチがBN-800炉心に特有の技術要件すべてを満たしたと指摘。同工場の能力と基本的な技術ソリューションが証明されたと自信を深めている。