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米規制委:ユッカマウンテン処分場・環境影響評価書の補足文書案についてパブコメ実施

2015年8月24日

 米原子力規制委員会(NRC)は8月21日付けの連邦官報に、ユッカマウンテン処分場建設計画の環境影響評価書(EIS)を補足する文書(SEIS)案を公開し、10月20日までのパブリック・コメントに付した。一般からの意見を適宜反映して改訂した後、2016年初頭にも最終文書を発行する。SEIS案のなかでNRCスタッフは、「放射線学的および非放射線学的にも、処分場からの汚染物質が地下水などの周辺環境に及ぼす影響は小さい」との見解を示している。

 使用済み燃料と高レベル放射性廃棄物(HLW)の深地層処分を目的とするネバダ州ユッカマウンテンでの処分場建設計画は、オバマ政権の指示によりNRCが建設許可申請書の審査を2011年9月に終了した。しかし、2013年の連邦巡回控訴裁判所命令により、同年11月に残余予算の範囲内で審査が再開され、今年1月にNRCは安全性に関する評価報告書(SER)全5巻を完成。環境への影響評価についても、米エネルギー省(DOE)が2008年9月に最終EISを提出済みとなっていた。NRCスタッフはDOEのEIS採用を勧告する一方、2つの点についてはさらなる分析によって補足する必要があるとし、今年3月に補足文書を作成する方針を明らかにしていた。

 今回のSEIS案では、汚染物質が処分場から漏洩した際に(1)周辺地下水に及ぼす潜在的な影響、(2)汚染された地下水が地表に放出された場合の影響--に限定して評価。アマルゴサ砂漠等に存在する火山性帯水層を経由して、汚染物質がデス・バレーのファーネイス・クリーク/ミドル・ベースン地区に達する可能性を100万年の期間について、帯水層環境や土壌、生態学、公衆衛生などの観点から分析した。その結果、処分場の南11マイル(約18km)地点での最大個人被ばく線量について、地下水の流路に沿って放射線学的にピークと見積もった線量はDOEの見積値よりも低かったほか、非放射線学的な汚染による影響も小さかった。こうしたことから、環境への影響は検出不能なほど僅かであると結論付けている。