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2016年度予算、概算要求が出そろう

2015年8月31日

 2016年度予算の概算要求が8月31日、各省庁より出そろった。
 経済産業省では、「福島復興の加速に向けて全力を傾注しながら、『長期エネルギー需給見通し』の実現、『システム改革』の実行に取り組む」基本的方向性のもと、エネルギー対策特別会計として、前年度比22.5%増の9,757億円が計上された。「廃炉・汚染水対策の着実な実施と原子力発電の安全基盤の確保」としては、福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水対策を進めていく上で、技術的に難易度の高い研究開発に取り組むべく、前年度からほぼ倍増の325億円を要求している。また、廃炉が行われる原子力発電所が立地する市町村に対して、エネルギー構造転換に向けた地域の理解促進を支援する「エネルギー構造転換理解促進事業」として、新規に45億円が計上された。
 文部科学省は、原子力関係の研究開発・人材育成の取組として、前年度比25.7%増の1,854億円を要求した。このうち、廃止措置研究開発の加速プランでは、57億円が計上され、国内外の英知を結集する場として、日本原子力研究開発機構に設置された「廃炉国際共同研究センター」の施設整備を進めるほか、原子炉内の状況把握手法開発などの廃炉研究、国際機関との連携を強化する。その他、核燃料サイクル施設・高レベル放射性廃棄物処理処分の研究開発で439億円、原子力施設の新規制基準対応・安全確保対策として、前年度の約3.5倍となる324億円を要求している。また、高温ガス炉関連では、前年度より5億円増の18億円が計上されており、高温工学試験研究炉「HTTR」の運転、水素製造技術などの研究開発を推進する。
 復興庁は、原子力災害からの復興・再生として、前年度比22.8%増の9,585億円を要求しており、そのうち、除染が4,527億円、放射性物質汚染廃棄物処理と中間貯蔵施設整備が3,561億円となっている。また、福島県における放射線測定、風評被害対策などの原子力災害特有の課題に対応するとともに、被災者に対して短期の就業機会を創出するための「原子力災害対応雇用支援事業」として、新規に47億円が計上された。