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総合エネ調、再処理事業の実施主体「認可法人」に

2015年9月1日

 総合資源エネルギー調査会の専門ワーキンググループは8月31日、今後の再処理事業の実施主体について、日本原燃とは別の「認可法人」とする方向で検討に入った。
 同ワーキンググループはこれまで、電力自由化・原子力依存度低減による事業環境の変化の下、使用済み燃料の再処理に当たって顕在化することが考えられる「安定的な資金の確保」、「確実な実施体制の担保」、「適切かつ効率的な実施」を課題にあげ、事業期間が長期にわたる核燃料サイクル事業の実施主体のあり方について検討を行ってきた。
 同日会合で、資源エネルギー庁は、これまでの議論を踏まえ、再処理事業について、従来からの原子力事業者の共同事業として民間で実施しており、ここで蓄積された技術・人材を散逸させず最大限に活用する考えから、引き続き民間を主体として進めることが適切として、原子力事業者、実施主体、国の担うべき責任・役割分担を整理した。その上で、自由競争下でも必要な資金が安定的に確保されるよう、現行の積立金制度を、発電時に資金を実施主体に拠出することを義務付ける「拠出金制度」に改める方向を打ち出している。
 実施主体については、競争環境下でも使用済み燃料の再処理が滞ることなく全うされるよう、民間主導で設立される一方で国が必要な関与を行うことのできる「認可法人」を念頭に検討すべきとしている。「認可法人」は現在、高レベル放射性廃棄物処分を実施する原子力発電環境整備機構が相当しており、主務大臣の設立認可を受け、経営判断で自由に解散することができない。
 こうした核燃料サイクル事業の方向性について、委員の山名元氏(原子力損害賠償・廃炉等支援機構副理事長)は、再処理工場の度重なるしゅん工延期や技術的トラブルを振り返りながら、新たな実施主体において、徹底した技術経営の指導、第三者運営委員会による経営の監視・透明性確保が図られるべきことを指摘した。