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ベルギーの大型照射試験炉めぐりワークショップ、日本からの利用にも期待

2015年10月30日

 ベルギー原子力研究所(SCK・CEN)は10月21日、在日ベルギー大使館と協力し、同研究所の材料照射試験炉「Belgian Reactor 2」(BR2)に関するワークショップを都内で開催した(=写真)。ワークショップでは、同炉の概要や日本との利用協力拡大の可能性に関し講演と質疑応答が行われた。BELGIANWStrimmed
 本ワークショップは、同研究所が日本国内の大学と連携して実施している研究協力計画(MICADOプロジェクト)の10周年を記念するとともに、来年夏に運転を再開するBR2の特性や改修工事後の運転見通しなどを紹介する目的で開催されたもの。日本側からは、従来協力関係にある大学や研究機関のほか、産業界関係者が参加した。
 1963年に本格運転を開始した材料試験研究炉BR2は、出力100MWで79本の照射設備を持つ。世界的に見ても大規模な試験研究炉だ。欧州のみならず広く国際的に原子力研究分野で利用されてきている。

ベルギーの材料試験研究炉BR2

ベルギーの材料試験研究炉BR2

 BR2を利用して、核燃料物質の原子炉内での挙動研究、医療用・工業用アイソトープの製造、シリコン半導体製造のための中性子ドーピングなどが進められてきている。
 同炉は過去2回の改修を経験しているが、今回の大規模改修工事のあと、来年8月に運転を再開する予定だ。運転日数も現行の年間140日から、190日への延長も視野に入れているという。医療用アイソトープのMo99の製造・供給は、現在世界需要の65%レベルから100%までを賄うことも可能だとしている。
 同研究所では改修後のBR2について、世界各国の利用者のニーズに、より一層対応したい考えで、同ワークショップで講演したE.V.ヴァーレ理事長も日本の関係者からの積極的な利用に大きな期待を示した。