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ロシア:ベロヤルスク原子力発電所サイトで高速実証炉「BN-800」が初併入

2015年12月15日

©エネルゴアトム社

        ©エネルゴアトム社

 ロシアの民生用原子力発電会社であるエネルゴアトム社は12月10日、ベロヤルスク原子力発電所4号機となる電気出力80万kW(熱出力210万kW)の高速実証炉「BN-800」(=写真)を初めて、ウラル地方の送電網に接続したと発表した。同炉は1980年代に着工されたものの、政治体制がロシアに変わる中で作業が一時中断し、作業が本格的に再開されたのは2006年のこと。昨年6月に初臨界を達成していた。

 ロシアはプルトニウムとMOX燃料の燃焼が可能な高速炉の実現に向けて着実に歩を進めており、1969年からウリヤノフスクで電気出力1.2万kWの高速実験炉「BOR-60」が稼働しているほか、ベロヤルスク発電所でも35年前から電気出力60万kWの原型炉「BN-600」が3号機として稼働中。電気出力120万kWの大型商業用高速炉となる「BN-1200」の建設も同5号機として計画されている。

 今回BN-800では、熱出力を通常レベルの25%まで上げたところで送電網に接続。電気出力は最小レベルの23.5万kWだが、熱出力は35%まで上昇させたとしている。起動段階の作業として今後は、出力を50%まで上昇させた後、試運転として100%まで徐々に上げていく計画。同発電所のI.シドロフ所長は「やるべき作業が山積しているものの、BN-800により我々は高速炉の設計・建設能力を取り戻し、ロシアの原子力産業史上、最も重要な節目を達成することができた」と強調している。