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スウェーデン:最終処分場の立地・建設許可申請で環境影響面の審査が進展

2015年12月21日

 スウェーデンの国土環境裁判所は12月17日、核燃料・廃棄物管理会社(SKB)が2011年に提出していた使用済み燃料最終処分場の立地・建設申請文書を2016年1月にも公開すると決定した。同申請に追加して提出要請していた情報文書が揃ったとの判断によるもので、今後は同申請に関するコメントを関係自治体や政府の諮問機関である原子力廃棄物評議会、環境団体、規制機関などから募集するほか、公聴会も2016年10月から12月の間に開催することになる。

 同計画では、エストハンマルにあるフォルスマルク原子力発電所の近接エリアで、12,000トンの使用済み燃料を地下500メートルの結晶質岩盤中に直接処分する施設を、また、オスカーシャムにある集中中間貯蔵施設の隣接エリアで、使用済み燃料を銅製キャニスターに封入する施設を建設予定。SKBの立地・建設申請書はスウェーデン放射線安全庁(SSM)と国土環境裁判所がそれぞれ、原子力法と環境法に基づいて審査中で、両者は公聴会実施後に見解を政府に提出する。政府も、同申請への拒否権を有するエストハンマルとオスカーシャムの両自治体と協議した上で最終判断を下すとしている。

 今回の判断により、同計画の認可手続はまた一歩前進したとSKBは評価。使用済み燃料を長期的に安全に処分するというSKBの使命を果たすための重要な節目になったと述べた。ただし、SSMは環境裁判所に対する意見書を18日付けで発表しており、環境法に則って同申請書を補完する文書をSKBからさらに提出させるべきだと勧告。具体的には、(1)最終処分する深さの設定理由を、水平亀裂や永久凍土等のリスクに対する防護能力の観点からもSKBに正当化させる、(2)フォルスマルクを立地点に選定した理由について、社会・経済的なファクターなど、岩盤の厚み以外の点でも正当化させる、(3)廃棄物の一部は浅地層処分も可能であるため、処分設計の選択理由を正当化させる--などを挙げている。