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WH社:英国でSMR用燃料の製造体制を整備

2016年1月13日

同施設では1,000人以上の従業員を雇用©WH社

同施設では1,000人以上の従業員を雇用©WH社

 米国籍のウェスチングハウス(WH)社は1月7日、英国スプリングフィールドにある燃料加工施設(=写真)で同社製・小型モジュール炉(SMR)用の燃料集合体を製造する要件をすべてクリアしたと発表した。英国が近年、SMRの潜在的な可能性について調査中であることから、同社は2015年10月にSMRの共同開発を政府に提案。英国におけるSMR開発プログラムの重要部分となる燃料製造体制が整ったことは、同国が世界の原子力市場で最新技術の提供者となる上で不可欠の節目になったとアピールしている。

 WH社が開発中のSMRは、電気出力22.5万kWの一体型PWRで、すべての1次系機器を圧力容器内に収納。技術が確証済みの機器や受動的安全系に加えて、モジュール工法など大型の同社製AP1000で認可された技術を採用したという。今回の燃料製造準備体制の評価については、米サウスカロライナ州コロンビアの燃料加工施設で製造したSMR用燃料集合体2体の加工データに基づいて行われたと説明。同社のJ.ベンジャミン上級副社長も、原子炉本体と燃料の製造技術を統合する同社の能力が確証されるなど、英国政府に提案したWH社のSMR開発プログラムは成熟の域に達しており、世界のSMR市場を担っていく準備はできていると強調した。

 英国の原子力市場に対しては、米ニュースケール社も2015年10月、WH社が英国政府に提案を行う2週間前に、独自開発中のSMR設計で参入する方針を発表。その中で、「世界のSMR市場は2035年までに4,000億ポンド(約68兆円)相当への成長が見込まれ、英国原子力産業が一定量のシェアを握ることになる」との認識を明らかにしていた。