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放射性同位元素(RI)利用報告 教育機関での人材育成などに課題

2016年1月27日

RIRiyouDSCF5473 原子力規制庁は1月26日の原子力委員会で、放射性同位元素(RI)利用の現状について報告した。
 国内におけるRI使用許可・届出事業所数は近年増加傾向にあり、医療機関、教育・研究機関、民間企業など多くで使用されている。放射線発生装置としては放射線治療用の直線加速装置やPET(陽電子放出断層撮影)検査用RIを製造するサイクロトロンなど、非密封RIではがん診断等に利用するモリブデン99や電球の製造に利用するクリプトン85など、密封RIではガンマ線源として放射線滅菌・ガンマナイフ・照射装置等に利用されるコバルト60など、用途は多岐にわたる。放射性同位元素の使用、販売、賃貸、廃棄等や放射線発生装置の使用及び放射線発生装置から発生した放射線によって汚染された物の廃棄等を行う事業者は、「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(放射線障害防止法)」で規制されている。
 課題としては、生命科学分野における蛍光プローブなど代替技術の開発および普及によりRI利用が減少していることや、教育機関における人材育成が不十分であることなどが挙げられた。また、RI等取扱事業所で民間企業の約4割と研究・医療・教育機関の約1~2割に不備があったとする2014年度の立入検査結果や、放射性同位元素の管理区域外への漏えいや所在不明など同年度の事故事例についても報告した。
 中西友子委員は、今回のRI利用状況についてホームページなどでわかりやすく公開することを求めた。岡芳明委員長は、RI利用の経済効果などについても示されるとよいとの意見を述べた。