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原子力損害賠償制度専門部会 賠償額上限の設定困難との見方

2016年3月3日

DSCF5737 原子力委員会の第7回原子力損害賠償制度専門部会が3月2日、開催された。
 今回の議論では、原子力発電所事故の際の電力会社の賠償について、有限責任とするか無限責任とするかが焦点となった。米国など一部諸外国の事例では事業者賠償責任の有限額を明示しており、現行の民事責任原則を無限責任とされていることが、民間が原子力事業の予見性を確保する上で適切であるか検討が求められている。
被災者が完全に賠償される点においては委員の間で一致。ただし、事業者の責任の範囲を明確化することは困難であるとする意見が多く出された。
 清水潔明治大学研究・知財戦略機構特任教授は、国策民営とされる中でこれから小売自由化も始まり、電力事業の中での原子力のあり方もまだ見えてこない現状で賠償責任の範囲を議論するのは難しいとの意見を述べた。
 オブザーバーとして参加した小野田聡電気事業連合会専務理事は、地元に寄り添って支援をしていくことは大前提とした上で、事業者の支払能力を超える範囲について国が支援する詳細な制度が必要だと主張した。