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文科省「もんじゅ」検討会、福井県知事他から意見聴取

2016年3月24日

 文部科学省の日本原子力研究開発機構「もんじゅ」のあり方に関する検討会は、3月23日の会合で、立地自治体の福井県、敦賀市より意見聴取を行った。
 その中で、福井県の西川一誠知事は、「もんじゅ」に関し、1995年のナトリウム漏えい事故以降、トラブルが頻発し約20年間運転が行われてこなかったほか、保守管理不備により原子力規制委員会から勧告発出となったことについて、「誠に遺憾」と憂慮した。さらに、「もんじゅ」が、エネルギー基本計画で、廃棄物減容・有害度低減や核不拡散関連技術向上のための国際的研究拠点と位置付けられていることにも言及し、「あいまいな先送りはもはや許されない」と述べ、国として、その役割について真剣に考えるよう訴えた。
 一方、敦賀市の渕上隆信市長は、原子力機構の持つ知識の継承や人材の活用を着実に行い、将来的に「もんじゅ」を安全に運転できる体制を構築していく必要を述べるとともに、地元として、これまでの安全確保面における貢献にもかかわらず、今回の規制委員会による勧告内容を「立地地域を軽視。説明責任を果たしていない」などと非難した。
 これに対し、委員からは、トラブル発生時の対応など、通常の発電炉と違う現状もあることについて、首長らに理解を求める発言があった。
 規制委員会の勧告では、原子力機構に代わる「もんじゅ」の運営主体を検討することが求められているが、今回の会合で、文科省は、これまでの保守管理不備に係る対応を振り返り、経営資源、機構との緊張関係など、諸課題を掲げ、運営主体に関し「自発的かつ迅速に対応できる技術的能力ガバナンス体制を備える必要がある」などと方向性を示した。検討会委員でもある原産協会の高橋明男理事長は、これまでの議論の延長で解決できるかなどと疑問を呈したが、終了後、記者団の取材に応じた座長の有馬朗人氏は「理想的な体制」を明らかにするとして、5月末目途に結論を得る考えを述べた。