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米規制委:2016会計年度で許認可手数料の引き下げを提案

2016年3月29日

 米原子力規制委員会(NRC)は2016会計年度(2015年10月~2016年9月)予算でNRCが徴収する許認可手数料について、引き下げを提案したことを3月23日付けの官報に掲載した。4月22日までの間パブリック・コメントに付し、得られたコメントを斟酌した上で当該年度の規則が制定される。近年は新規原子炉建設プロジェクトの減速に伴いNRCの許認可作業も減少傾向にあり、年間予算を縮減したのに伴う措置だと説明している。一方、ウランの探査・採掘に関する年間の認可手数料は、いくつかの関連企業が設備を拡大し、追加で点検や公聴会を行う必要性が生じたことから増額する考え。また、今回初めて、NRCが直接関わっていない訴訟に関する情報提供要請などに対し、対応経費の回収が可能になるような料金体系の設置を求めている。

 NRCは独立の立場を有する連邦機関であり、運営予算の9割は原子力認可取得者や許可申請者が許認可手続の際、NRCに支払う手数料。徴収した手数料は一旦、財務省に振り込まれた後、議会がNRC予算として承認して初めてNRCに割り当てられている。2016会計年度の予算は前年度から1,320万ドル減の10億210万ドルとなっており、ここから再処理に伴う廃棄物用基金や国土安全保障関連活動費、防衛原子力施設安全委員会に対する査察官サービス費用、および放射性廃棄物基金などを除いた8億8,390万ドルを、今年の9月末までに回収しなければならない。NRCはこのうち3億2,580万ドルを、特別プロジェクトや許認可・点検作業など特定のサービスに対する手数料として特定の申請者や認可取得者から回収する一方、残りの5億5,810万ドルは、運転中原子炉や燃料施設、研究炉、使用済み燃料貯蔵、原子炉の廃止措置といった一般的な規制に対する年間手数料として回収する計画だ。

 このためNRCは、常勤職員の時給を現行の268ドルから266ドルに引き下げることを提案。削減した年間予算をこのまま一定とする前提であるのに対して、同年度中の各ミッションで審査スタッフ1人あたりの見積工数が前年度より20時間、増加したことを理由に挙げた。またこれに伴い、輸出入関連許可や核物質保有許可の取得者と申請者に対する定額手数料も変更。この均一料金は、2016会計年度の常勤職員の時給に、許認可活動に携わるスタッフの「人・時」を乗じて算出しているとした。また、NRC職員が当事者以外の関係者として訴訟に召喚され、証言や記録文書の提供を求められることがあるが、これらの膨大な作業に対する経費の回収は現在許されていない。こうした作業が50時間を超えた場合、年間手数料として経費が回収できるよう、NRCは規制修正を提案したことを明らかにした。