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米国の原子力イノベーション推進組織が新型炉の規制プロセス改定を呼びかけ

2016年4月15日

 米国の「原子力イノベーション連合(NIA)」は4月12日、軽水炉以外の原子炉を含む新世代の原子炉を成功裏に開発するため、それらの許認可システムを効率的かつ予想可能な規制に改定すべきだとの勧告文を公表した。NIAは、有益なエネルギー政策や基金によって原子力分野における技術革新と革新的な原子炉設計の商業化を提唱する技術専門家や原子力技術の関係企業、投資家、環境保護団体、学者などの連合体。CO2の排出抑制の一助となる、持続可能で信頼性の高い適正価格の電力が緊急に必要との認識から、既存の軽水炉よりも安全性やコスト、廃棄物などの点で潜在能力の高い新たな原子炉技術に合わせた規制の必要性を指摘している。
 NIAによると、エネルギー開発と地球温暖化に関する世界中の分析のほとんどすべてが、原子力の利用を拡大する必要性があるとの結果を示している。しかし、それには新たな世代の技術が不可欠である一方、現在の原子力規制は軽水炉技術を中心に監督する構造。先進的な原子炉には異なる特徴や性能があり、燃料や冷却システム、安全性や運転に関する戦略も様々であることから、開発者や投資家に明確で迅速なフィードバックが可能になるような改定を既存の規制プロセスで行う必要がある。具体的には、実際のリスクや潜在的な成果に基づいて予備的な審査段階を設けるよう提案。これにより認可取得のフィージビリティが明確になるとした。
 また、リスク情報と性能に基づいた規制枠組や包括的な許認可の実行計画を策定すること、米エネルギー省(DOE)と米原子力規制委員会(NRC)が実施している新型炉許認可イニシアチブの継続を勧告。許認可手数料で9割を賄っているというNRCの予算構造も見直すべきだと指摘しており、新型原子炉の許認可準備でNRCが適正な資金配分を受けられるような改定を訴えている。