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基本的考え方ヒア 原子力規制庁「安全利用のための予算と人員確保が重要」

2016年5月20日

KiseiDSCF6083 原子力規制庁長官官房放射線防護グループ放射線対策・保障措置課は5月17日、原子力委員会の「原子力利用の考え方」に関し、放射線利用の安全確保における課題について説明した。
 放射線防護に係る制度の見直しなど新たな課題に向けた人材育成は重要だが、予算の減少等により、施設の老朽化や人材の不足に加えて、実習による教育・訓練を行う機会が減っている現状について報告。さらに放射線の専門家を育てるべき大学等の教育機関でも、教育機会の減少や教職員の退職等による人材不足から技術や知識の伝承が途絶えてしまうなど、放射性同位体(RI)利用に際しての安全管理に支障をきたす状況が生じかねないことに懸念を示した。より安全な利用を行っていくための予算と人員の確保については、行政や経営層等あらゆる階層において認識する必要があるとして、こうした課題を把握し、政策的な取り組みを行う行政機関(推進側)の役割が極めて重要だと強調した。
 中西友子委員は、人材育成について抜本的な対策が必要だと述べ、RIの使途など科学的な知識を蓄積していくことでもっと合理的な規制も可能ではないかと指摘した。
「原子力利用の考え方」については原子力委員会で3月末に論点整理を行っており、今後重点課題の取り組みの方向性を中心にさらに議論を深めて、秋を目処に報告書を取りまとめていく方針。この一環として4月11日、関係全府省に対し、これまでの論点整理や重点課題の取り組みの方向性に関連した意見および情報、論点整理で触れられていないことで関係府省が重要と考える追加的事項、その他基本的考え方に関するあらゆる情報の提供を求めた。これに応じて原子力規制庁が今回、原子力委員会に出席し原子力委員と意見交換した。今後文部科学省とも意見交換を行う。