フォントサイズ:

世界初のAP1000、中国の三門1で1次系水圧試験 完了

2016年5月31日

©SNPTC

         ©SNPTC

 東芝傘下のウェスチングハウス(WH)社は5月26日、世界初の同社製AP1000として中国浙江省で建設している三門原子力発電所で、1号機(PWR、125万kW)の1次系水圧試験(CHT)が成功裏に完了したと発表した。これに次ぐAP1000となる山東省の海陽原子力発電所1号機(PWR、125万kW)でも、一体型原子炉容器蓋(IHP)の据付を実施(=写真)。三門1号機が年内にも送電開始した後、海陽1号機がこれに続くと予想されている。

 WH社によると、三門1号機の水圧試験は25日に4時間ほどで完了。通常運転時や事故時に設計上の圧力に耐え得るかを確認するため、3,107ポンド/平方インチ・ゲージ(psig)の試験圧を10分間維持したが、冷却系の試験バウンダリにある1,800か所以上の溶接部では漏れが発生しなかったとした。試運転に向けた次の重要ステップとしては、数週間以内に温態機能試験を開始する予定で、その後、燃料を装荷するという段取りになる。

 一方、海陽1号機のIHP据付については、中国で第3世代技術の習得と主要機器の国産化を担当している国家核電技術公司(SNPTC)が26日付けで発表した。IHPは駆動装置など制御棒関係の個別機器を1つにまとめたもので、燃料交換時に原子炉容器蓋の取り外しが簡便になることから、所要時間やマンパワー、従業員被ばく線量を最小限に抑えることができる。重さ200トン以上と言われるIHPの吊り上げから、原子炉容器上部への据付に至る作業は、25日の夕方までに終わったとしている。

 WH社では、海陽1号機でも今後数週間以内に水圧試験の準備作業を実施するとしており、三門1号機の経験も含めて先行プロジェクトで得られた教訓と良慣行を両発電所2号機(各PWR、125万kW)の作業に活かす考え。また、米国のボーグルとサマー両発電所で増設中のAP1000各2基にも適用するとしている。